時に咲く花 / Time-blossoming Flowers
歴史と空間を継承したこの場で、過去、現在、未来へと人々とつながり続ける想いを込めて、人々の時とともに咲き続ける花の作品です。
本作品は、1時間、1日、1年の単位で、リアルタイムに描き続けています。
1時間毎、毎時0分の時に、花は一斉に散り、花吹雪になります。
そして、1時間を通して、咲き渡る量がだんだん増えていきます。例えば、毎時30分の時は、全体の半分ほど咲き渡っています。
1日を通して、作品の世界はうつろいます。日の出とともに明るくなり、日の入りが近づくと夕焼けになり、そして、夜が深くなるにつれ、暗くなっていきます。実際のこの場所の日々の日の出と日の入りの時間と連動しています。
1年を通して、咲いていく花は、変化していきます。
移り変わる季節に合わせて、日本の季節の花々へと刻々と変わっていきます。
自然の景色が2度と同じではないのと同じように、今、この瞬間の絵は、2度と見ることができず、常に初めて見る絵を、時と共に、この場所に永遠に創り出しています。
平面的だとされる伝統的な日本の美術には、西洋の遠近法とは違った空間の論理構造があると、チームラボは考えています。本作品はその考え(私たちは、それを「超主観空間」と呼んでいます)の基、仮想の3次元空間上で立体的に構築した世界を、チームラボが考える日本の伝統的な空間認識の論理構造によって、日本美術的な平面にしています。
季節の花々
1月 水仙、寒椿、サイネリア
2月 梅、水仙、サイネリア、菜の花
3月 沈丁花、水仙、サイネリア、菜の花、梅
4月 桜、水仙、サイネリア、菜の花、蓮華草
5月 カキツバタ、蓮華草、キンケイ菊、タニウツギ
6月 あじさい、百合、キキョウ、夏椿
7月 朝顔、百合、キキョウ、サルスベリ
8月 ヒマワリ、 百合、タマスダレ、サルスベリ
9月 ヒガンバナ、タマスダレ、コスモス、サルスベリ
10月 キンモクセイ、コスモス、浜菊、パンジー
11月 菊、コスモス、浜菊、シクラメン、パンジー
12月 寒椿、菊、シクラメン、パンジー
※なお、花々とともにある木は、タラヨウの木をモチーフにしています。葉の裏面に傷をつけると黒く変色し、長期にわたって残るため、字を書いておくことができ、はがき(「葉書」)の語源になったともいわれ、葉書の木、郵便局の木と呼ばれています。このJPタワーの前にも、旧東京中央郵便局時代からのタラヨウの木があります。本作品のタラヨウの木も、季節とともに、花を咲かせ、実をつけます。