忘れ去られていた地下道の朽ち果てていく場に永遠に憑依する炎 / Universe of Fire Particles in a Decaying Underground Passage

teamLab, 2021, Digital Installation, Sound: Hideaki Takahashi

忘れ去られていた地下道の朽ち果てていく場に永遠に憑依する炎 / Universe of Fire Particles in a Decaying Underground Passage

teamLab, 2021, Digital Installation, Sound: Hideaki Takahashi

人々に長く忘れ去られていた地下道は、最近発見され、長い地下道の奥の空間は、朽ち果てつつある。腐ってもとの形をなくしつつある空間に、永遠と炎が燃え続ける。

地下道の上に広がる森は、樹齢3000年以上の木が存在し、全く知覚できないほどゆっくりとした時間の流れで日々変化していき、それを毎年繰り返しながら、果てしない長い時間が積みあがった空間である。森に点在する様々な時代の遺跡や、江戸時代からある庭園は、また、それぞれ異なった時空を持つ。忘れ去られていた地下道は、まるで時間が止まったような時空であり、奥の空間はもう長くはないだろう時間で朽ち果て、終わっていく時空である。そこに永遠と燃え続ける炎も、また異なる時空を持つ。ここでは、様々な時空が交差し重なり合う。

本作の炎は、透明の絶対的な存在によって、形が変化していく。
燃焼する炎の気体の流れによって、空間上に線を描き、その線の立体的な集合で炎をつくり、チームラボが考える「超主観空間」によって平面化し、炎を描いている。

チームラボは、「Distributed Art」という概念を模索している。
《Distributed Fire》のアプリを持って作品の炎に近づくと、スマートフォンに炎がともり、作品を持ち帰ることができる。その持ち帰った炎を、他の人のスマートフォンに近づけると、同じように炎がともる。炎を誰かにつなげ、その炎がまた他の誰かにつながっていくことで、炎は、世界中に広がっていく。広がっていく炎群全体が、炎地図に描かれていく。

Distributed Artにおいて、ある作品は自らを複製し、ある作品はその一部を人々に分ける。人々の手に渡った作品は、また、自ら複製を生成し、人々が能動的に分散していく。作品は、人々のネットワーク上に分散して存在し、分権型のアートになっていくだろう。作品は、ネットワーク上に存在する時、オリジナルが消滅しても存在し続ける。