海 / Sea
teamLab, 2026, Installation
この絵画は、鑑賞の瞬間にはじめて絵画になる。鑑賞されるまで無限の像の可能性として存在し、その瞬間に一つの像として確定する。像は、鑑賞者が動かなくても、時間とともに変化し続ける。そしてさらに、環境や鑑賞者の動く身体にも呼応して、その姿はその都度変化し、絵画世界の奥から輝く。像は、画面全体に現れながらも、鑑賞者それぞれの認識の中で、その都度異なる姿として立ち上がる。
この絵画空間は、平面絵画に描かれたイリュージョンとしての奥行きではない。それは、時間、光、環境、そして鑑賞者の身体の動きによって、その瞬間に立ち上がる空間である。絵画空間は画面上に現れながら、身体が存在する実空間と連続し、画面の奥へ、光の空間として広がっていく。
物理的な素材は銅のみである。像は、映像を介さず、物理的な素材、光、環境、身体と認識の関係の中で生成される。
この作品は、絵画を、完成されたイメージや平面に描かれた空間のイリュージョンから、実空間と連続し、時間、光、環境、身体、認識の関係から生成される絵画空間へと拡張する試みである。像は、認識の中でその瞬間ごとに立ち上がる、身体的な光の空間である。