溪谷に咲く花、流れ込む滝 - 大歩危小歩危 / Flowers Bloom under the Waterfall in the Gorge - Ōboke Koboke

teamLab, 2016, Digitized Nature, Sound: Hideaki Takahashi

溪谷に咲く花、流れ込む滝 - 大歩危小歩危 / Flowers Bloom under the Waterfall in the Gorge - Ōboke Koboke

teamLab, 2016, Digitized Nature, Sound: Hideaki Takahashi

小歩危峡の川に花々をプロジェクションし、切り立った崖に滝をプロジェクションした作品。

世界は、永遠に繰り返されてきた力強い生命のサイクルと、地球の何十億年という圧倒的な時間のスケールでできている。

水は、生命の源である。峡谷を削りながら力強く流れる川の水面に、花々が永遠に咲いては散っていく。花は、生まれ、成長し、つぼみをつけ、花を咲かせ、やがて散り、枯れて、消えていく。つまり、花は誕生と死滅を、永遠に繰り返し続ける。

そして、その力強く流れる川によって、長い月日をかけて形作られた峡谷の切り立った崖の岩肌に沿って、滝が流れ込む。滝は、実際の崖の形で、水の動きを物理計算して描いている。水は、無数の水の粒子の連続体で表現し、粒子間の相互作用を計算している。そして、水の粒子の物理的な挙動によって線を描く。その線の集合で、峡谷に切り立った崖に滝を描いている。

作品はコンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けている。あらかじめ記録された映像を再生しているわけではない。全体として以前の状態が複製されることなく、今この瞬間は二度と見ることができない。